辛い道のりの先には悩みが待っていました

「辛い道のりの先には必ず良いことが待っている」人生訓では有りません
がそんな気持ちにさせてくれた今日の森でした。一日で30cm以上の
雪が積もりました。

道は付いているのだろうか、と心配していましたがスキーの跡が有り
その跡を歩き始めました。しかしその跡も700mほど進むとスキーの跡は
途切れていました。ここからUターンしたのでしょう。

その場所はまだ私の調査エリアまで達していません。この先進むのも大変な
苦労が待っています。苦労をして道を付けると帰りは楽になるはず、と
気持ちを切り替えて進むことにしました。

やっとの思いで有る場所まで進むと「コツコツ」が聞こえて来たのです。
姿も見えて来ました。すると茶髪の雄です。茶髪の雄は2月23日にも
別の場所で見て居ます。

その時は雌を連れて遠くに飛んで行ってしまいましたので、てっきり別の
縄張りの雄で娘をもらいに来たと思っていました。しかし、今日の茶髪の
雄の居た場所は、先日父親が娘の面倒を見ていた場所です。

と、いう事は茶髪の男は息子の可能性も否定できず、ここの夫婦にはまだ
娘と息子の世話をしているという事か。「良いことが待っていた」と言う
より悩みのネタがひとつ増えた事になりました。

クマゲラ。茶髪の雄。
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2月23日の茶髪の男。今日と同じ個体と思います。
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2月25日の黒髪の男。父親と思います。茶髪の男は息子の可能性が大。
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夫婦だけでは調査になりません

3月2日 雪で森は休みました。

知らず知らずの内にクマゲラの行動に私が合わせているのかな、今日は
そんな場面でした。いつもより10分ほど早く歩き始めました。間もなく
クマゲラの呼び鳴きが聞こえてきました。

繁殖期以外に比べると繁殖準備の今の時期は呼び鳴きが頻繁に聞こえる
ようになります。その呼び鳴きで助かる場面が随分有ります。今日もその
助かった場面でした。

呼び鳴きの主の雌が現れたのは8時18分。すると別の近くからまた
呼び鳴きです。その2分後の8時18分にはその雌のところに雄の
登場です。接近状態から夫婦でしょう。

接近状態は1分で解消されてしまいました。つまり、いつも通りの時間に
森に入っていれば間違いなく夫婦に会う事は無かったでしょう。いや
ひょっとしたらクマゲラが私の行動に合わせてくれたのかも知れません。

以前の私であれば「雌も雄も夫婦も撮れたし今日はもう帰ろうか」となり
ますが、夫婦を撮っても調査が進んだ事にはなりません。今シーズンの
調査のメインテーマは「クマゲラの子育てはいつまで」です。夫婦を
置いて娘の行方を捜しにまた森を歩き始めました。

最初に雌がトドマツの木に。
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2分後に雄が雌の木に。
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そして雄・雌が接近。3月からは頻繁に接近するようになります。
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接近というよりくちづけですか。
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雌は木の裏から回ってきました。
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雄はそのままその場所に残る。
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雌はその木の上に移動して一応皮をは剥いでいるまねをしていました。
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私の行動は点と線

2月27日 大雪で森は休みました。明日も森は休みます。

毎日ほぼ同じコースを回っています。それにしても良くクマゲラに遭遇
しています。クマゲラは縄張りの中を自由に飛び回りますから一定の
広さの面の中を自在に飛び回っている訳です。

その点、私の行動はほぼ同じコースを歩き回るだけの「点と線」という
事になります。今日もその点と線を歩いていたら雄に遭ったと言う次第
でした。でも雄だけ観察しても調査は進みません。

30分観察しても飛び立つ様子はありません。その間3回ほど呼び鳴きを
発しましたが、雌が来る様子も有りません。雄をそこに置いて今度は
母娘を探しに点と線でまた歩き出しました。

昨日の雄と雌は父娘だったのかも知れません。娘の面倒を見ていたのは
父親だったのです。今日の雄は食事に集中していました。その意味は
朝起きて父親が母親に言った一言です。

「昨日は俺が娘の面倒を見たから今日はあんたが見てよ」そんな言葉を
交わしたはずと思い母娘を探しに行ったという次第でした。残念ながら
私の点と線では見つける事は出来ませんでした。

クマゲラ。雄。
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コベニヒワと思うんですが。腹の縦斑が薄く不明瞭で頭の赤斑の縦が
短い特徴があります。また行動がおっとりしていました。
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赤斑が短い。
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ベニヒワ。縦斑が黒くくっきりと赤斑が長い。
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赤斑が長い。
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別の個体も縦斑はくっきり。
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物語は二転三転

私がクマゲラを追いかけるというより、クマゲラが私を追いかけのでは
無いかと思うような場面が多いです。一昨日も私の周りにいつの間にか
3羽が集合していました。

そして今日も、沢の向こうの遠くで呼び鳴きが聞こえてきました。姿は
見えませんがその様子に耳を澄ましていました。すると今度は飛び鳴きに
変わり、私の方に飛んで来たのです。

転々としながら段々と私に近づいて来ました。「撮ってください」と言わん
ばかりです。撮り始めました。雌でした。するとまた沢向こうから飛び鳴き
が聞こえてその雌から少し離れたところで止まったようです。

目の前の雌が呼び鳴きをすると、少し離れたところからも呼び鳴きです。
呼び合っているのです。個体を確認するためにそちらへ向かいました。
するとその個体は雄でした。

呼び合っている関係ですから夫婦と思いました。2月6日に木を挟んで
20cmまで接近した雄と雌を一応夫婦と認定していました。雌の方の
赤斑は太い模様で茶髪でした。

しかし、今日の目の前の雌は、赤斑の模様も違い茶髪でもないのです。
では娘か、と思いましたが一昨日茶髪の男と一緒に親元を離れたはず
でした。物語は二転三転して読者を悩まし続けています。

クマゲラ。雌。
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アップにしても茶髪は有りません。
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クマゲラ。雄。
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久しぶりのふれあいコース

昨日の物語のラストシーンは茶髪の男が娘を連れて飛び去った事に
なっています。そして森の彼方に消えて行きました。するともう両親の
元を離れて、親離れだったのか、それも気になっていました。

今日は、20cm以上の大雪が積もっていました。朝、雪かきが終わった
後は疲れて調査に行く元気はなくなっていました。それでも少しは運動と
思ってふれあいコースと記念塔連絡線をスキーで歩く事にしました。

新雪が積もった雪原だけが広がっていました。それでも後1ヵ月もすると
夏鳥がやってくる季節が始まります。この草地も忙しくなります。
気が早かったのですが、そんな春の景色を思い浮かべながら歩いていました。

過去の3月の夏鳥の到来を調べて見ました。2012年3月26日にモズが
2015年3月31日にベニマシコが、2016年3月29日にホオジロが
2020年3月25日にヒバリが。前宣伝にしても早すぎましたか。

ベニヒワ。
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ハチジョウツグミ。
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ネコヤナギ。
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3月到来の夏鳥。
モズ。2012年3月26日。
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ベニマシコ。2015年3月31日。
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ホオジロ。2016年3月29日。
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ヒバリ。2020年3月25日。
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想像で物語を作ってみました

昨日は、私の仮説にも一条の光が差し込んだと思いましたが、今日は
事態が複雑になってしまいました。近くから呼び鳴きが聞こえてきました。
近づくと赤斑が太い模様の雌でした。

昨日の整理でいくと母親です。また近くからの呼び鳴きです。すると
今度は雄がその近くにいました。そうであれば父親でしょう。それから
物語は複雑になって行きました。その様子を順を追って説明します。

最初に現れたのは模様の太い雌です。
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次に現れたのは雄です。当然夫婦と思っていました。
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模様の太い雌は、その雄の木の近くに移動しましたが姿は見えません。
すると姿が見えない雌の方から変わった鳴き声が聞こえてきました。

この鳴き声です


今度は雄が近くの明るい場所に移動しました。その雄をカメラから覗いて
違和感を感じました。結構な茶髪です。以前見ていた雄はこんな茶髪では
有りません。本当に夫婦なの、との疑問が浮かんでしまいました。
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そして近くに移動
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その雄が飛び去った後、また近くから「コツコツ」が聞こえてきました。
今度はそっちへ移動。雌ですが模様は太く有りません。細いというより
消えかかっています。
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昨日の整理では母娘ということで収まりますが、その娘が木に穴を
開けていた作業を突然止めて、遠くに飛び去って行きました。その
飛び去った後を追いかけるように茶髪の雄が飛んで行き、二人の姿は森の
彼方に消えて行きました。

茶髪の男が母親に了解を取り娘に求婚したという物語だったのか
母親は陰から見送っていたのか、母親の姿は有りませんでした。
母親が発したあの鳴き声は、茶髪の男への了解の返事だったのか。
疑問だけが残った今日の森でした。



調査も少しづつ見えて来ました

今日の北海道新聞に丹頂鶴の記事が載っていました。夫婦+子供1羽
の3羽と夫婦+子供2羽の4羽の合計7羽の記事でした。この時期でも
子供と一緒に生活していました。

丹頂鶴の場合は、親子の違いははっきり判別ができますが、クマゲラは
大きさも同じなので親子の判別は難しいです。頭の赤斑の模様の違いも
個体識別の決定打にはなりません。

それでも赤斑の模様について今シーズン観察した雌の個体について調べて
見ました。すると面白い結果が出たのです。太い模様と細い模様の2つの
パターンに綺麗に別れました。

それだけでは個体の違いの決定打になりません。以前より気になっていた
のが茶髪の個体も居るという事でした。その茶髪と黒髪と赤斑の模様を
組み合わせて見ました。

すると太い模様は茶髪、細い模様は黒髪とこちらも2つに綺麗に別れま
した。ちなみに2月6日に雄と雌が接近しました。その雌は太い模様で
茶髪でした。つまりつがいの雌は茶髪で黒髪は娘と言いたいですが
確定は後日の調査にゆだねる事とします。

太い模様は茶髪。
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右側の羽。
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同じ個体の左側の羽。
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細い模様は黒髪。
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右側の羽。
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同じ個体の左側の羽
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今日は太い模様で茶髪でした。
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